今日は3月1日。この日は「デコポンの日」とされています。1991年3月1日に、熊本県で「デコポン」という柑橘類が初めて出荷されたことを記念して制定されました。甘みと酸味のバランスが絶妙なデコポンは、春先の果物として多くの人に親しまれていますね。
こんにちは、朝日楼(あさひろう)です。
さて、春の訪れを感じるこの季節ですが、同時に悩ましいのが花粉症です。今回は「暖かくなって花粉が気になる季節」をテーマに、私自身の経験や日本と海外の花粉症事情、そして対策について詳しくお話ししていきます。
花粉症の歴史と現状
日本での花粉症発症の歴史
日本で最初に「花粉症」として診断された例は1961年、ブタクサによるものでした12。その後1963年にはスギ花粉症が報告され、日本特有の問題として注目されるようになりました10。戦後にスギが大量に植林されたことが背景にあり、伐採されず成長したスギが大量の花粉を飛散させるようになったことが患者数増加の要因とされています10。
特に1970年代以降、スギやヒノキ花粉症患者は急増しました。東京都では1980年代には推定有病率が10%程度でしたが、1990年代には20%、2000年代には28%、2019年には49%にまで上昇しています2。
花粉症患者増加の原因
花粉症患者数が増加した背景には以下の要因があります:
- 花粉飛散量の増加:戦後植林されたスギやヒノキが成熟し、大量の花粉を飛散。
- 都市化:大気汚染や排気ガスがアレルギー反応を助長。
- 生活習慣の変化:食生活の欧米化や腸内細菌環境の変化。
- 免疫系への影響:感染症減少による免疫システムの過剰反応310。
日本人は弱くなったのか?
「昔と比べて日本人は弱くなった」という意見を耳にすることがあります。しかし、この「弱さ」は必ずしも身体そのものではなく、環境要因や生活習慣による影響とも言えるでしょう。
体質変化と環境要因
戦後、日本人は食生活を含むライフスタイルを大きく変えました。特に肉食や乳製品摂取量が増えたことで腸内環境が変化し、アレルギー体質になりやすくなったと考えられています13。また、都市部では大気汚染物質やPM2.5などがアレルギー反応を引き起こす一因となっています3。
免疫システムの過剰反応
感染症などへの暴露機会が減少したことで、免疫システムが過剰反応しやすい状態になっているとも言われます。これは「衛生仮説」として知られており、清潔志向が強まった現代社会特有の現象です3。
私自身と花粉症
私も以前は典型的な花粉症患者でした。春になると鼻水や目のかゆみに悩まされ、市販薬やマスクなしでは外出できないほどでした。しかし、仕事で外を歩く機会が減り、自宅中心の生活になったことで症状がほとんどなくなりました。この経験から、「花粉との接触機会を減らすこと」が予防や軽減につながる可能性を実感しました。
また、自宅では空気清浄機を使用し、換気方法にも注意するようになりました。こうした小さな工夫でも効果を感じています。
海外ではどうなの?
日本ではスギやヒノキが主な原因植物ですが、海外でも地域ごとに異なる植物による花粉症があります。
各国で異なる原因植物
- 北米:ブタクサ(ragweed)が主な原因で、特に秋口に多く飛散します56。
- ヨーロッパ:シラカンバ(birch)やイネ科植物(カモガヤなど)が主要アレルゲンです5。
- オーストラリア:牧草や雑草(ワトルなど)が原因となり、日本から移住した人でも発症するケースがあります56。
海外との対策比較
海外では原因植物そのものを除去する取り組みも行われています。例えば北米ではブタクサ除去活動、フランスではヒノキ科植物の剪定などです。一方、日本では森林整備や少花粉スギへの植え替えなど長期的な対策が進められています6。
花粉症への対策
現代では様々な花粉症対策があります。以下に詳しくご紹介します。
薬物療法
- 抗ヒスタミン薬:くしゃみ・鼻水を抑える。
- ステロイド薬:鼻づまりなど炎症を抑える。
- ロイコトリエン受容体拮抗薬:鼻づまり改善効果あり14。
免疫療法(アレルゲン免疫療法)
舌下免疫療法は、自宅で行える治療法として注目されています。最低でも3年間継続する必要がありますが、高い効果が期待できます49。
セルフケア
花粉症とうまく付き合うためには?
早めの準備
飛散前から薬物療法を始めることでシーズン中の悪化を防ぐことができます。また、飛散予測情報を活用して行動計画を立てましょう811。
自然との共生
完全になくすことは難しいものですが、日本ならではの四季折々の自然美も楽しみつつ適切に対応していきましょう。
最後に:春を楽しむための工夫
暖かくなるこの季節、美しい桜や新緑など春ならでは楽しみ方もたくさんあります。適切な対策を取りながら、この季節ならではの魅力も満喫していきたいですね。私も引き続き予防策を講じながら、この春も快適に過ごしたいと思います。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
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